
合格率10%の数字では読み取れない“本当の難しさ”
行政書士試験を調べると、必ず目に入るのが
**「合格率10%前後」**という数字。
しかし、この数字だけで難易度を語るのは危険です。
なぜなら、行政書士試験は
“選ばれた人だけが受験する試験ではない”からです。
司法試験のように、受験レベルが均一ではありません。
社会人、学生、主婦、60代の挑戦者、法律未学習者…
受験層が極端に広く、直前に勉強を始めた「無対策の受験者」も多い。
つまり合格率10%は、
**「全員を平均した数字」**であり、
本当の難易度を示すものではないのです。
【本当の難易度①】——“範囲の広さ”が常識外れ
行政法・憲法・民法・商法・一般知識。
これらを聞いて「なんか広そうだな」と思ったあなたは正しい。
しかし、実際の範囲は想像を超えています。
・行政法だけでも7科目以上
・民法は司法試験の入門レベルを要求
・一般知識は文章理解から政治経済、情報セキュリティまで
勉強し始めた瞬間、多くの受験生がこう思います。
「え?こんなに覚えるの?」
行政書士試験は“広さ”で受験生を削りに来ます。
【本当の難易度②】——“文章の読み解き”が超シビア
行政書士試験の肝は、
**文章の読み取り能力(読解力)**です。
試験問題は、
・法律の条文を長文化したもの
・判例の事案を改変したパターン
・言い回しを細かく変えたひっかけ
で構成されます。
法律知識があっても、
読み取れなければ正解にたどり着けません。
つまり、
「知識+読解力」=合格
となり、単純暗記では突破できないのが行政書士試験です。
【本当の難易度③】——“ケアレスミスが命取り”
行政書士試験の問題は、一見すると基本。
しかし、その「基本」を100%正確に出題してくるのが厄介。
・言い回しの微妙な差
・例外規定
・但し書き
・判例の細部
こうした部分を1つ落とすだけで、
合格ラインを割り込みます。
行政書士試験は、
“1点の重み”が異常に重い試験なのです。
【本当の難易度④】——一般知識で落ちる“悲劇”
行政書士試験の名物がこれ。
一般知識足切り。
メイン科目がどれだけよくても、
一般知識が足りなければ即不合格。
法律科目が得意な人ほど落ちやすく、
「一般知識ショック」で心を折られます。
【まとめ】——行政書士試験は“努力量が試される試験”
行政書士試験は、
・範囲が異常に広く
・読解力が要求され
・基礎の正確さが問われ
・一般知識で足切られる
という4重の壁を突破する必要があります。
合格率10%の数字よりも、
「難易度は自分がどれだけ時間を確保できるか」
に左右される試験と言えるでしょう。
その一方で、しっかり戦略を立てて学習すれば、
確実に合格に近づく試験でもあります。
本日は以上です。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。